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「TOKYO WANGAN WIT」〜うぃっとの見えるラヂヲショー〜ご来場ありがとうございました。劇団W.I.T.のメルマガです。基本、斜め上なブラックジョーク満載の文面なので、真に受けて炎上させないでね。
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こんにちは、
うぃっとのボスのしなやかしなちゃんです。

半世紀を過ぎた私は、
今風に言えば昭和の人間。

近年一括りに「昭和」で語られる時代ですが、
昭和の後半と末期では、全然違う時代でした。
平成の人たちには伝わりづらいかな。

******

うぃっと第52回公演
「うぃっと名作劇場」
ふにゃばし/
ひかり1975ひよこ2005
http://wittokyo.web.fc2.com/52_funyahikari/

前回公演のシーンの解説、第4回。


私が思春期を過ごした昭和50年代。
「大きいことはいいことだ」から「軽薄短小」へ、
激変した時代でした。

5年生の頃(1975)、
友達の間で「ダサい」という言葉が使われだした。
後に「だって埼玉が語源説」が流れた時、
「それって後付けだよな」と思ったもんだ。

その世代が発情期に突入する80年代の空気。
→理屈を熱く語るのは暑苦しい、ダサい。
まして理詰めで女を口説くなんぞ、ダサさの極致…

けれども実は知っていた。
その少し前の時代・世代に、
情熱的で理屈っぽく、長々と、
愛を語った者たちがいたことを。

今回はそんな時代の臭いのするシーンです。
ダサくてウザくて暑苦しい、
あの時代のそんな空気への憧れが、
作者に書かせたものです。

軽薄短小からバブルへ、
その先で新自由主義が鎌首もたげた
1993年の作品です。

-------

「ふにゃばし」

5.幻の1日


C:いっしょにこの島を出てゆくだ

T:なんでじゃ

C:この島はもうおしまいだだだ

T:そういう噂ば、流れちょるこた たしかじゃきィ

C:噂じゃねえだ

T:あてをさそうのんはどうしてだだだ?

C:だだだだだ

T:だだだだだ

C:もうおしまいだだだ
経営者ば変って 首切りさ始まる
組合はテロリストに占拠され
遊具はさびついて
従業員は 馬だ舟だと ちぃとも働かず
食堂じゃ メシも炊かずにオイチョカブだ

T:じゃけんど 今日かて
食うもん食うたし 給料ももろたし
友だちだって みんなまだいる


C:明日は どうなるだ

T:知らん。
けど 卒業試験ば残っちょるし
今ここを離れても
生きてる目なんぞ よう見えんわ

C:おめえのことが好きだ

T:それは知っちょる

C:シンキチや野上や他の若い衆とはちがう
ハンケチが白いだとか 気ィきくおなごだとか
そんな理由で好きなんじゃない
そんなもん なくたってええ

T:そんなん 元々 ちゃうて

C:おめえはいい味持ってるだ
おめえにしかねぇ このォ……
絵になるっつーか、
ウソでねえカッコよさみたいなもん

T:そりゃそうじゃのう、
わしらは「奥羽」じゃき

C:おみゃあんこと
変えちゃいげね 変えちゃいげねと
ずっと思って黙ってきた。
映画に行ってもハイキングに行っても
どうしてほしいとか
どうなってほしいとか
一切いわねがっだし、
若えもんとどっか出かけても
手ェ振って見送っただ、

T:うれしかっただだ
何でもはなしきいてくれて
イヤリングはごっつうデカかったけど
でも 好みやったし

C:だども‥…

T:だだだ‥‥

C:変わらねえ変わらねえって
100年たったって変わらねえだよ!!
変わらねえ変わらねえいって
誰かに何かに変えられちまうだよ!!!
ドルだっていつまでも360円じゃねがったし、
変わらね変わらねと
変わらねえこと願って
毎年慰霊碑に花ささげちょるけど、
20年30年したら
この国も軍隊持ってるかもしれねえだ、


T:あんたはいいヒトじゃ
いいヒトでいてほしいんじゃ

C:おらに‥
‥わしに罪ば犯させてくれんかのォ、
手ェ下させてくれんかのォ、
黙って見てられないんじゃ、
黙ってやりすごすなどできねえだ、
この島は崩れ落ちる
いっしょに逃げるんだ
逃げてくれ、おらといっしょに

T:故郷(くに)に残してきた嫁はんや家族はどうする !!!

C:嘘じゃ!みんな作り話や !!
そう思ってくれ、そう信じてくれ、
もう時間がないんじゃ!!

T:だだだだだ‥

C:だだだだだ。

7時半に、港の公衆電話の前で。
誰にもないしょだ。
おらは本社に辞表さ 出してくる。
できたら オニギリ10コぐらい
にぎってきてくれんか。

あと、ついでに夜行の切符もとってくるだ。
すまねえだども、
聖徳太子1枚、貸してほしいだ。
明日 銀行が開いたら
知らない街で 返すことになるけど

--------

○デタラメです。

落ち着いて読めば、
かなり強引で無茶な理屈だとわかる。
ネットの時代じゃ絶対ボロが出る(笑)

○どこの方言よ?

そこも含めてデタラメ。
特定の地方を印象づけたくなかった。
でも決して標準語では出せないし、すべきでもない。
東京人だから持てる、出せる感覚かもしれない。

○卒業試験ば残っちょるし

女は働きながら学校に通っている設定のようだ。

○わしらは「奥羽」じゃき

初演では「奥羽アイランド」という遊園地の名前を設定してた。
当時のうぃっとでは、「奥羽組織」というキャラクターが、
今のサンバカぐらい頻繁に出てきてた。

ふにゃばしは、船橋とは限らない。
瀬戸内だし、奥羽だし、あの地方のあの町だ。

○変わらねえ変わらねえって

この決め台詞、
CM並みの強引な論理展開だが、
こういう台詞がかっこよく言える男に憧れる。
そんな役者でありたい。

舞台写真見たら愕然としたけど。
「どこのジジイだ」って。


○故郷(くに)に残してきた嫁はんや家族はどうする

そんなワケアリの男なのか!?

これは女の設定でも言えることだが、
地方→地方という人の流れも、さほど珍しくはなかった。
むしろそれが、日本を支え、回していた。
地方→東京という流ればかり強調されやすいが、
その目線だけじゃ、日本は語れない。

○この島、本社に辞表、夜行の切符…

遊園地は島にあって、本社はフェリーで結ばれた本土にあるようだ。
夜行列車が停まる→人口10万規模の中都市か。


次回はこの続き。
大見得切った男はその後どうしたか。
(つづく)

--------------

バブルへ向かったあの頃、
山手線の右側の街の色は灰色だった。
東京の西側が新しい。
浅草なんてダサクサ。

…今思えば、田舎者の僻み。
ダサくてクサくて何が悪い。

そんな時代に東側に移った。
渋谷が嫌いだったしな。


次回公演の詳細、
まだまだ詰めてます。
もう少し時間をください。

ではまた。

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