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うぃっと第61回公演うぃっと第61回公演「赤っぽいネコ、或いは幸福な王子」12/26~28あさくさ劇亭にて。来てね! …劇団W.I.T.のメルマガです。基本、斜め上なブラックジョーク満載の文面なので、真に受けて炎上させないでね。
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九州の車窓は、どこまでも緑だった。
川の中まで緑。

こんにちは、しなやかしなちゃんです。

東京へ戻ってきて1週間近くになるが、
まだボーっとしてる。

帰りの新幹線で気づいたのだが、
何だか以前と違った景色に見える。

電車からこんなに街が近かったっけ?
こんなに緑が多かったっけ?

往きと帰りで違う星になった、
なんてことはあるまい。

なるほど、
時間と金と移動距離をかけた旅行は、
目の焦点を調整してくれたみたいだ。

この25年以上住む見知らぬ街で、
これからどうやって生きていこう。

まずは1杯…

********
□1
次回公演
「浅草キャンプ」
への道

12月の浅草キャンプへの、
遥かな道のりを辿ってみる。

※靴は履きなれたものを。
熱中症注意。
水分塩分帽子は必須。

------

前々号よりつづく。
http://wanganwit.or-hell.com/Entry/225/

今回は「芸としての練度を上げていく」話になるが、
これを書くには前段が必要だ。


○コントではなくスタンツだ。

うぃっとの芝居はお笑いではない。
たしかに、それっぽいところはある。
演劇を大きく二分した時の、ドラマじゃなくて法螺話の側だ。
演劇というより演芸に近いのかもしれない。

で、「コントみたいなものやるの?」って誤解されたりする。
コント=短い芝居・おはなし ってことで言えば、
「短い話をいくつか連ねた作品」のように見えないこともない。


だが、一般的にお笑いでコントと言われるものとは、つくりが違う。

通常お笑いのコントでは、
まず芸人のキャラクターがあり、
その上に設定に応じたキャラが乗っかる。

ここはまあ、似ているか。
普通の演劇だと、素のキャラを出す方が例外だからね。
その点ではお笑いに近いかもしれない。

見ている観客にとって、
サンマでもヤギのお母さんでも、ギーである。
ニコ先生だろうと恐岩だろうと、しなちゃんだ。
アリでもキョロちゃんでも、てんこであることに変わりはない。
ギーがキョロをやっても、ニセキョロという違うキャラでしかない。


では、違っているのはどの辺だろうか。

コントには、始まりと終わりがある。
普通ははっきりしている。
始まりと終わりの間は、設定のキャラクターである。

1つの話には、大体1個のオチがある。
まあ、2、3個あったりダメ押しがあったり、
オチがないって感じるほど穏やかなオチだったり、
小さいオチがいっぱいあって最後にドーンだったり、
色々パターンはあるけど、基本1コントに1個はある。

だが、うぃっとの芝居は、
設定やキャラクターが行きつ戻りつしょっちゅう遷移する。
どこが始まりか終わりか、どこで3アウトか、
どこが1番から9番の切れ目か、わからなくなってくる。
8番のあとに、いきなり4番打者が出てくる。

一体どこで区切るのか。
その単位が瞬間芸のように凝縮されて短かったり、
台本にまとめる前の雑談レベルの話を長く続けたり。
コントとして観ようとすると、どうにも落ち着かない。


とりとめのないもの。
ドラマではなく、コントとも言い切れない…

そもそもが、人の営みで自ずと生じる素朴な好奇心、
言い換えると馬鹿話なのだから、
とりとめのなさは当たり前のことだ。

作り込まれたコンテンツが溢れる世の中で、
そんな武骨な素材は見向きもされずに捨てられることが多い。

それでも大切に扱ってやりさえすれば、
それらはネタとしては、テキストとしては絶品だ。


だが、舞台に載せて体と声で表現するには、
さらにその先の力・熟練が必要だ。


○スタンツ芸の練度を上げるには

生々しい生の体験を積むこと。
そして、経験と想像力。


…やっと本題に入ってきたが、
長くなったので、今日はここまで。

次回につづく。

------

劇団W.I.T.
「浅草キャンプ」
2018年12月21日(金)~24日(月)
※仕込みは12/20木
於:あさくさ劇亭

公演まであと4ヶ月。
スタッフ・出演者募集中!

浅草キャンプ第1回説明会
9/9日 18:30~
江東区文化センターにて。


********

□2
劇団W.I.T.第54回公演
「ニコ先生と説教の森」より
今週の説教

公演のシーンから一話ずつお届けします。

9)空飛ぶ説教

おくさんが買い物に行ってる隙に、
爺さんはFAXに潜り込む。

--------

爺さん:
パラレルワールドは、
こっちでご飯食べてたら、
あっちでもご飯食べてる。
そうだ、FAXしようFAX。

コピーは10円だけどFAXは20円。
FAXは向こうにコピーしてるだけだから、
10円でいいじゃん。

コピーしたのをFAXで送ると、
違う場所に同じものが行くから、
パラレルワールドになっちゃう。

おくさん:
おじいちゃん、FAXに入っちゃダメでしょ

♪ピーーー ヒョロロロロ

爺:FAXを送るとヘビが出てくる。
大きくなったらヘビつかいになりたかった。


お:おじいちゃんはFAXに入っても、
FAXの向こうから出てくる。
向こうのFAXは半分で止まるかもしれないけど。

 おじいちゃんはFAXで送られる。
 灰色の脳細胞。
 未来の電話線は透明チューブ。

爺:こっちでFAX、
向こうでFAX、
だから20円

♪ピーヒョロロロロ

--------

○パラレルワールド

あっちの家こっちの家で、
何度でもご飯を食べるのを、
パラレルワールドと言い切ってしまう、
爺さんは切れ者だ。

FAXで送っても原本がそのままなら、
爺さんは増えてしまうのか?
それとも、
「そっちはそっち、こっちはこっち」で
違う世界の出来事になるのか??

よくわからない隙に、
へびつかいの笛に操られてFAXは流れ、
爺さんが語り出す。

チューブで送られる爺さんが、
空の上から説教だ。

--------

爺さん:
ミサイルが落ちる落ちると言われてるが、
全然落ちてきやしない。
で、
何が落ちてきたと思ったら、
ヘリだの飛行機だの部品だのが、
わざわざ何回も落ちてくる。

国の守りがどうとか言ってる
エライ人たちは何で怒らないんだろう。
「高い金出して、ポロポロ落ちる
使えない機体売りつけんじゃねえよ」って。
それとも操縦する奴がヘタクソなのか?

そんなこと考えてたらあれだ、
米軍だけ目立っても困るって、
自衛隊まで落っこちて、
沖縄だけでもアレなんで、
本土にも落っこちて。
これって「わざと落としてる」って
考えた方がいいのか。

バカ言ってんじゃないよ。
何で味方に落とさなきゃいけないんだ?

はあ、やっぱりそうか。
世界を見渡して、
軍隊ってやつが何のためにあって、
どう機能してるか、
考えてみたことあるか?

何言ってるんだい。
自国を守り、
敵国をやっつけるためだろう。
え? 
違うのかい?

自分の国の人間を威圧して、
おとなしくさせるために決まってるじゃないか。
何十年も生きてきて、
そんなことも忘れちまった、
いやそもそも知らないのかね?
まさしく平和ボケってやつだね。

軍隊は国民を守るとは限らない。
守ることもあれば、
守らないこともある。
むしろ、攻撃してくることだってある。
彼らが守るのは国の体制であり、
国を支配するエライ人や金持ちだ。

もちろん国には民主的で
自由でフェアであってほしいさ。
だが国家権力に気を許しちゃあいけない。

おっと!
通信が傍受されたら消されてしまう。
早くあっちへ渡らなければ。

♪ピーヒョロロロロ

--------

○ミサイルが落ちる落ちると言われてる
(五七五)

このシーンは半年前に書いたもの。
Jアラートとか、
あの騒ぎは何だったんだろう。


○地上じゃ言えない正論も、

ボケたジジイの空での戯言なら言える。

正論はお茶だから通らない。
(ニコ先生とキムラ教授の回参照)
http://wanganwit.or-hell.com/Entry/221/

溢れる情報、フェイクに消されて
出涸らしにされないうちに、
FAXに入れてチューブでパックしてお届けします。


○わざと落としてる

この国には、
「全部ヤラセ、全部仕込みでないと許せない」
性癖の人たちが少なからずいて、
マスコミ、官僚、政権の大部分が
その変態趣味に浸かってる。

「おままごと国家」日本。

一番問題なのは、そのことを恥にも感じなくなり、
それこそが正しいと居直るようになったこと。

「私がこう決めたから、
法律は、正義は、歴史はこうである」

そんな国を操るのなんて、
もっと強い奴にとっては簡単だ。

こうして日本は、損われ続ける…


○爺さんの語りは口語訳

もっと立派な言葉でも言えるのだが、
せめてこれぐらい開いて言わないと、
多くの人にわからない。


○軍隊は国民を守らない

そんなことも知らない日本人が増えてしまった。
平和ボケの最たるものだ。


○私たちはどうすればいいのか。

まずはそれを各自で考えろ。
隣の奴と話し合え。

打ち負かす議論ではない。
あなたはあなた、私は私。
人の数だけ人生もある。
人の数だけ日本もある。

相手の話をよく聴いて、
それからあらためて包みを解いて語れ。
一回じゃ済まないから、何回でもするといい。
他者と話すことと、己が熟考すること、
その両方があって、認識は発展する。

以上、「8月に平和を考える」
爺さんの補講であった。
通信が傍受されそうなので、こんなところで。

♪ピーヒョロロロロ

(つづく)

************

2才児を見つけたボランティアの爺さん。
すげえジジイ。
本人的には、当たり前。
(たぶん)

志と活躍できる場があれば、輝ける人はもっといる。
うるさい、邪魔だ、足手まといと、疎まれる存在じゃないのかも。
爺さんなめんなよ。

FAX1本で、全国どこへでも飛んで行けたらいいのにな。
まだまだ旅がしたい。


ではまた来襲。

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