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うぃっと第61回公演うぃっと第61回公演「赤っぽいネコ、或いは幸福な王子」12/26~28あさくさ劇亭にて。来てね! …劇団W.I.T.のメルマガです。基本、斜め上なブラックジョーク満載の文面なので、真に受けて炎上させないでね。
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こんにちは、うぃっとのボスのしなやかしなちゃんです。

なんかずーっと涼しいんですけど。
夏はもう来ないのでしょうか??

「カープが勝ったらメルマガ書くぞ」
そう思ってるうちに、全く勝てないまま、月日は流れた。
交流戦を終えてオールスターまで1つも勝てずに11連敗とか(´Д`)

絶叫マシンから落ちて、
地面に叩きつけられただけでは済まされず、
コンクリートにめり込んで、
さらに下から髪を引っ張られてる、
そんな感じ。

いや、待てよ。
「俺が書かなかったから勝てないのか?」

そんな思いでグルグル回ったが、もう終わりにしよう!
そろそろ次の公演も考えたいし。


********
□1
前回公演
「身も蓋もない話」より

お待たせしました。
シーンの紹介と解説です。

今回は、プロローグとオープニング。
独白が3つ続く。

始めは声だけ、
次は転がったまま、
そして最後に、作者の呟き。

(T=てんこ
G=ガーギー木村
C=しなやかしなちゃん)

--------

1)プロローグ


(暗闇に声)

T:
そうだな、豚肉だったら肩ロース。
ちょっと厚めに切ってね。
あ、脂身は落とさないで。

包丁で切れ目を入れて、塩胡椒して、小麦粉を薄くふりかけて、
フライパンに油を入れるでしょ、
そこにニンニクスライスしたやつを入れて、ゆっくり温める。

香りが立ってきたところで、お肉を入れて、
ジュジュジュジュジュジュジューー

ああ、あれ、美味いんだよなぁ…


(ピーナツの殻)

G:
朝目覚めたら、天井がなかった。
壁がなかった。
家族がいなかった。
居場所がなかった。

夢だと思って二度寝した。
再び目覚めると、ほら大丈夫、いつもと同じ。
天井も壁も家具も布団もあって、
大事なお宝も、思い出の品々も、ちゃんとそこにある。
足の踏み場もないほどうず高く積まれて、俺はその中にいる。
そう、俺はピーナツの殻。



--------

○美味いものへの憧れ

昨年末の作品「浅草キャンプ」の最終盤で、
うし組に敗れ去り昇天するネコが最後に思い描いたご馳走。
そのフレーズを冒頭に持ってきた。

食べ物を夢見ることは幸せだ。
その夢の先に、どんな境遇、どんな明日が待っていようと、
分け隔てなく、幸せだ。

この先痛くて痛くてホントにもう痛くて堪らないシーンが、
10も20も続く。

せめて最初にいい夢を見たい。
腹いっぱい、肉が食いたい。
その味を食感を、思い出して浸っていたい…


○ピーナツの殻

人生も半分過ぎると、若さも精気も食い尽くされ、
抜け殻みたいになってしまう。

男なんて特にね。
役に立たない。もう必要ない。
いらなくなった家財や思い出の写真とかと一緒で、
棄てるのも面倒だからそこに置かれて埃を被ってるだけ。

昔はそんな者でも一目置かれたり収まりどころがあって、
家や地域や社会の中で、身(入れ物)や蓋の役割を果たしたものさ。

今はそんなのに目もくれない。
特にジジイなんて、一番いらない存在にされてる。

家族がいたらいたで、昼間は車でお迎えが来てどこかに連れてかれる。
基本、疎まれてるからな。
そして、独りで取り残された男は、ピーナツの殻として黙殺される。

だが、ピーナツの殻にだって、想いはあるし、人生もあるのだ!!
「孤独で可哀想、どこかで集えば」なんて、余計なお世話な場合だってある。

-------

2)オープニング

C:
公演を打つということ、
1本の作品を書き、スタッフを揃え、
演出し、舞台に載せる。

搬入から搬出まで、お客さんを迎えて送り出すまで、
その営みの壮大さ、膨大なエネルギー、大変な労力、
例えれば、出産のようなものである。



T:あんた、出産したことあんの?

C:(´Д`)………


(先生は、寝るとネコになる。
ネコになった先生の妄想が広がる。
先生の望んだ詩劇が、先生の全く望まなかった方向で、降りてくる)


食って 寝て 便所行って
食って 寝て 便所行って
食って 寝て 便所行って
食って 寝て 便所行って

忙し 忙し 忙し 忙し
忙し 忙し 忙し 忙し
忙し 忙し 忙し 忙し
忙し 忙し 忙し 忙し

弁解して 開き直って
何だかんだと 評論家ぶって
胡坐かいて 胡坐かいて
足摺しながら 胡坐かいて

忙し 忙し 忙し 忙し
忙し 忙し 忙し 忙し
忙し 忙し 忙し 忙し
忙し 忙し 忙し 忙し

--------

○産まない性

それが、男である。
どんな難事業を成功させようと、
荒野を開墾しようと、
怪人を倒そうと、
出産には敵わない。
例えに出すことすら、おこがましい。

あれこれ体裁つけて、ステータスみたいに見せてるが
学歴やら肩書やら、立派な実績さえも実質そのほとんどが、
食って寝て便所行くだけと大差ない。

ああ、なんて清々しいほどの虚無感(´Д`)
それが終末まで、何十年と続くのだ。
馬鹿な夢を見たって、海に向かって叫んだって、いいじゃないか!


因みに、♪食って寝て便所行って~ のフレーズは、
1984年、旗揚げ公演の時に作ったものだ。
はい、19歳の作品です。

あれから35年間、
産む人産んだ人たちを横目に見ながら、
言葉や歌を紡いできた。
腹の足しにもならん、
ピーナツの殻ぐらいなくてもどうでもいい、
そんなものをずっと作ってきた。
文化だの芸術だのって、そんなもんだ。

ただ、その作ったものを見せて、
何かに気づいてくれたり、思い出してくれたりしたら、
~何かってのは人によって違うし、何だっていい~
少しは私がここにいる意味もあるんじゃないか。
そう思って、やってるさ。

********

□2
次回公演について。

12月下旬の予定です。
テーマは「僕らの近未来」
今のところ、そのまま仮タイトルです。


いやいや、まだわからんぞ。
5月の公演も、最初は
「詩篇 非定型」にしようと思ってた。
「殺害のグリーン豆」になるかもしれなかった。

だが「身も蓋もない話」に落ち着いた。
今読み返すと、このタイトルしかない!そんな中身だ。


僕らは既に、近未来の世界の中にいる。
幼い頃色々語られたり、思い描いたりした未来の世界。
予想が当たったものも当たらなかったものもあるが、
僕らは未来の文明の中で暮らし、未来人と話をしてる。
いや、僕ら自身が、過去から来た未来人なのかもしれない。

訪れた近未来の世界は、とても凄くて、とてもガッカリだ。
残念な生き物って、きっと僕らのことなんだと思う(´Д`)


今年も夏の間あちこち旅して、お話を仕込んでいくことになりそうだ。


それでは、また来襲。

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