うぃっと第61回公演うぃっと第61回公演「赤っぽいネコ、或いは幸福な王子」12/26~28あさくさ劇亭にて。来てね! …劇団W.I.T.のメルマガです。基本、斜め上なブラックジョーク満載の文面なので、真に受けて炎上させないでね。
雨ごとに野菜も雑草も育つ、
その幅が大きくなってきました。
こんにちは、うぃっとのボスのしなやかしなちゃんです。
清水邦夫が亡くなった。
高校演劇部時代、初めて演出したのがこの人の作品だった。
「青春の砂のなんと早く」
高2の終わりの頃だった。
鬱屈した自己肯定感の低い少年だった私が、
電車で旅をしたりし出した頃。
弾ける間近、夜明け前だ。
後にも先にも、清水邦夫をやったのは、これ1回きり。
先輩の代が別役、1年の文化祭はつか、
2年では横内謙介、そして後輩は竹内純一郎と、
当時高校演劇で人気があった作家の名前が並んだ。
この作品は特段奇をてらったり難解すぎもせず、
登場人物の心情を割合ストレートに出せるものだった。
それだけにごまかしはきかず、分厚い肉のようにずっしりくる。
今読み返すと、かなり大人のドラマで、
高校生が解釈してわかったつもりでも限りがあるなと思う。
もちろん、あの頃にしか見えないもの、できないこともある。
人生を終える時、通ってきた道をどんな風に振り返るのだろう。
あるいは、振り返らないのだろうか。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
**********
□1
「BEHIND THE CURTAIN」
◆鬼が笑う前に◆
http://park10.wakwak.com/~wittokyo/stage.html
シーンの紹介と解説です。
第4回は、ボルシチ。
「ボッてる質屋ボルシチ」
CMではおなじみだが、
この度初めてキャラクターとして
「ボルシチのボルおじいさん」が登場。
初登場が死んで天国へ向かう※場面とは
(※入れるとは言ってない)
残念過ぎる設定である。
4)ボルシチ
♪ ボッてる質屋
「質屋がボッタクリ」
♪ ボッてる質屋
「廉価買取、高価販売」
♪ ボッてる質屋 ボルシチ
ボル:わしも歳を取って、お迎えがきたようじゃ。
蚊:ブーーーン。 あ、ボルおじいさん。
ボ:なんだ、蚊じゃないか。
ずいぶん弱ってるな。
蚊:天国の門へのバスに並んでるんだ。
一人ずつ隣の国の系統に振り分けるんだって。
ボ:えーと、蚊が隣だから…加賀の隣は能登か。
♪ おじいさん 能登系
蚊:じゃ、お先に。
ボ:ふう、着いた。
わしのように正しい商売をしてると、天国に行けるんだな。
スクル蛆:ちょっと待った!
天国への悪人枠は、毎月1名のみだ。
ボ:貴様は、悪徳商人スクルージ。
世界の強敵と戦うのか…
ス:天国へ行くのは、俺様だ。
ボ:蛆のくせに生意気言ってんじゃねえ(潰す)
ス:ぐぬぬ…
ボ:さあ、天国へ向かうぞ。
恐岩:いらっしゃい!
ボ:何だ?
恐:金か死か?
悪人枠決勝戦へようこそ。
ボ:金貸しシャイロック!
こいつがラスボスでいたか。
恐:シャイロック、日本名で言うと、恐岩だ。
1ポンドずつに切り分けてやる!
ボ:ヤギのお母さん!
恐:う…
ボ:かかったな。
天国へのロープはわしのものだ。
恐:くそぉ!
ロープじゃなくて毛糸だろうが。
俺によこせ…
ボ:残念でした!
♪ 天国への ボルおじいさん
ボ:…ん、毛糸はどこまでつながってるんだ?
わ、切れた!
♪ と毛糸もお別れ~
--------
○おじいさん 能登系
この台詞のためだけに蚊が登場して、
隣のバス停から天国へ向かうのだった。
ちなみに、蚊の行き先は「天国正門」だったが、
ボルおじいさんのバスは「天国駅通り」。
バスの時点で格差があった。
悪人だから仕方ないか(´Д`)
○スクル蛆
強欲で嫌われ者として知られるスクルージだが、
蛆虫だったとは。
悪人の王者となるには小物だった。
ボル爺にあっけなく敗れ、
あの世にも行き場を失くし、
己を知ってこの世に戻って改心した、
…かどうかは知らない(´Д`)
蚊もスクル蛆も恐岩も、
全部おじいさんがやってるので大変だったなあ。
おじいさんの夢の中だからな。
知らんけど。
○恐岩と書いてシャイロック
あの世界的に有名なシャイロックである。
実は恐岩だったとは!
「シャイロックのおくりもの」では、
サンマのアントニオを殺し損ね、
腹いせに口蹄疫の豚を送り付けた
更生のしようのない極悪人だが、
天国に行けると思っているらしい。
地獄には何度も行ってるから飽きたのか?
地獄も苦にしないしぶとい恐岩だが、
唯一敵わない相手がいる。
ヤギのお母さんだ。
声を聞いただけで抵抗できなくなるのは知ってたが、
名前を言っただけでここまで怖がるか?!
ヤギのお母さんの威を借りて、
ボル爺は恐岩をビビらせ、
天国へのロープに手をかける。
ロープじゃなくて毛糸だった(´Д`)
○毛糸もお別れ
勝利の喜びも一瞬。
やはり人を蹴落とす悪人に天国への道は開かなかった。
ここにもあった蜘蛛の糸(´Д`)
○ネタバラシ
このシーンは、
純粋に1点の濁りもなく、
「天国へのボルおじいさん
と毛糸もお別れ」を
やりたかったため「だけ」に作り(できてしまい)、舞台に乗せた。
一字一句、設定の隅々まで、
知識にも教訓にも腹の足しにもならない
くだらないシーンだと自信を持って言える。
このネタの元を考えた本人が、
公演に出られなかったのが残念だ(´Д`)
またどこかでやれるといいな。
(つづく)
**********
あの頃、自校他校で演劇やってた知り合いは、
大体自分が一番で、他人の間違い突っ込みたくて、
知った顔で語る、鼻持ちならない嫌な奴だった。
(みぃつぅー)
演出やってても、
「演出家は一番わかってなくちゃいけない」
「答を教えちゃいけない、あるいは教えなくちゃいけない」
なんてことにガチガチに囚われてた。
「わからない」ことを恐れてた。
「わかった気になってた」場合もあるし、
わからないのがバレるのも怖かった。
だが、そんなのどっちだろうと、
「わからなくても進むしかない」
当時もそうだったし、今の自分でもそう言ってると思う。
今の自分が演出するなら、
「わからなくても、いいんだよ」って
言ってあげることはできる。
同じ進むしかなくても、
わからないって互いに共有して進んだ方が、
道は明るい。
当時の私は、人一倍考え込みやすいくせに、
「役者とスタッフが気持ちよくやれる」
それが一番大事だってのがわかってなかった。
過去はどうにもならないが、
50代には50代の砂が残ってる。
なくなったらすくえばいい。
まだやり直せる。
では、また来襲!
その幅が大きくなってきました。
こんにちは、うぃっとのボスのしなやかしなちゃんです。
清水邦夫が亡くなった。
高校演劇部時代、初めて演出したのがこの人の作品だった。
「青春の砂のなんと早く」
高2の終わりの頃だった。
鬱屈した自己肯定感の低い少年だった私が、
電車で旅をしたりし出した頃。
弾ける間近、夜明け前だ。
後にも先にも、清水邦夫をやったのは、これ1回きり。
先輩の代が別役、1年の文化祭はつか、
2年では横内謙介、そして後輩は竹内純一郎と、
当時高校演劇で人気があった作家の名前が並んだ。
この作品は特段奇をてらったり難解すぎもせず、
登場人物の心情を割合ストレートに出せるものだった。
それだけにごまかしはきかず、分厚い肉のようにずっしりくる。
今読み返すと、かなり大人のドラマで、
高校生が解釈してわかったつもりでも限りがあるなと思う。
もちろん、あの頃にしか見えないもの、できないこともある。
人生を終える時、通ってきた道をどんな風に振り返るのだろう。
あるいは、振り返らないのだろうか。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
**********
□1
「BEHIND THE CURTAIN」
◆鬼が笑う前に◆
http://park10.wakwak.com/~wittokyo/stage.html
シーンの紹介と解説です。
第4回は、ボルシチ。
「ボッてる質屋ボルシチ」
CMではおなじみだが、
この度初めてキャラクターとして
「ボルシチのボルおじいさん」が登場。
初登場が死んで天国へ向かう※場面とは
(※入れるとは言ってない)
残念過ぎる設定である。
4)ボルシチ
♪ ボッてる質屋
「質屋がボッタクリ」
♪ ボッてる質屋
「廉価買取、高価販売」
♪ ボッてる質屋 ボルシチ
ボル:わしも歳を取って、お迎えがきたようじゃ。
蚊:ブーーーン。 あ、ボルおじいさん。
ボ:なんだ、蚊じゃないか。
ずいぶん弱ってるな。
蚊:天国の門へのバスに並んでるんだ。
一人ずつ隣の国の系統に振り分けるんだって。
ボ:えーと、蚊が隣だから…加賀の隣は能登か。
♪ おじいさん 能登系
蚊:じゃ、お先に。
ボ:ふう、着いた。
わしのように正しい商売をしてると、天国に行けるんだな。
スクル蛆:ちょっと待った!
天国への悪人枠は、毎月1名のみだ。
ボ:貴様は、悪徳商人スクルージ。
世界の強敵と戦うのか…
ス:天国へ行くのは、俺様だ。
ボ:蛆のくせに生意気言ってんじゃねえ(潰す)
ス:ぐぬぬ…
ボ:さあ、天国へ向かうぞ。
恐岩:いらっしゃい!
ボ:何だ?
恐:金か死か?
悪人枠決勝戦へようこそ。
ボ:金貸しシャイロック!
こいつがラスボスでいたか。
恐:シャイロック、日本名で言うと、恐岩だ。
1ポンドずつに切り分けてやる!
ボ:ヤギのお母さん!
恐:う…
ボ:かかったな。
天国へのロープはわしのものだ。
恐:くそぉ!
ロープじゃなくて毛糸だろうが。
俺によこせ…
ボ:残念でした!
♪ 天国への ボルおじいさん
ボ:…ん、毛糸はどこまでつながってるんだ?
わ、切れた!
♪ と毛糸もお別れ~
--------
○おじいさん 能登系
この台詞のためだけに蚊が登場して、
隣のバス停から天国へ向かうのだった。
ちなみに、蚊の行き先は「天国正門」だったが、
ボルおじいさんのバスは「天国駅通り」。
バスの時点で格差があった。
悪人だから仕方ないか(´Д`)
○スクル蛆
強欲で嫌われ者として知られるスクルージだが、
蛆虫だったとは。
悪人の王者となるには小物だった。
ボル爺にあっけなく敗れ、
あの世にも行き場を失くし、
己を知ってこの世に戻って改心した、
…かどうかは知らない(´Д`)
蚊もスクル蛆も恐岩も、
全部おじいさんがやってるので大変だったなあ。
おじいさんの夢の中だからな。
知らんけど。
○恐岩と書いてシャイロック
あの世界的に有名なシャイロックである。
実は恐岩だったとは!
「シャイロックのおくりもの」では、
サンマのアントニオを殺し損ね、
腹いせに口蹄疫の豚を送り付けた
更生のしようのない極悪人だが、
天国に行けると思っているらしい。
地獄には何度も行ってるから飽きたのか?
地獄も苦にしないしぶとい恐岩だが、
唯一敵わない相手がいる。
ヤギのお母さんだ。
声を聞いただけで抵抗できなくなるのは知ってたが、
名前を言っただけでここまで怖がるか?!
ヤギのお母さんの威を借りて、
ボル爺は恐岩をビビらせ、
天国へのロープに手をかける。
ロープじゃなくて毛糸だった(´Д`)
○毛糸もお別れ
勝利の喜びも一瞬。
やはり人を蹴落とす悪人に天国への道は開かなかった。
ここにもあった蜘蛛の糸(´Д`)
○ネタバラシ
このシーンは、
純粋に1点の濁りもなく、
「天国へのボルおじいさん
と毛糸もお別れ」を
やりたかったため「だけ」に作り(できてしまい)、舞台に乗せた。
一字一句、設定の隅々まで、
知識にも教訓にも腹の足しにもならない
くだらないシーンだと自信を持って言える。
このネタの元を考えた本人が、
公演に出られなかったのが残念だ(´Д`)
またどこかでやれるといいな。
(つづく)
**********
あの頃、自校他校で演劇やってた知り合いは、
大体自分が一番で、他人の間違い突っ込みたくて、
知った顔で語る、鼻持ちならない嫌な奴だった。
(みぃつぅー)
演出やってても、
「演出家は一番わかってなくちゃいけない」
「答を教えちゃいけない、あるいは教えなくちゃいけない」
なんてことにガチガチに囚われてた。
「わからない」ことを恐れてた。
「わかった気になってた」場合もあるし、
わからないのがバレるのも怖かった。
だが、そんなのどっちだろうと、
「わからなくても進むしかない」
当時もそうだったし、今の自分でもそう言ってると思う。
今の自分が演出するなら、
「わからなくても、いいんだよ」って
言ってあげることはできる。
同じ進むしかなくても、
わからないって互いに共有して進んだ方が、
道は明るい。
当時の私は、人一倍考え込みやすいくせに、
「役者とスタッフが気持ちよくやれる」
それが一番大事だってのがわかってなかった。
過去はどうにもならないが、
50代には50代の砂が残ってる。
なくなったらすくえばいい。
まだやり直せる。
では、また来襲!
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