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うぃっと第61回公演うぃっと第61回公演「赤っぽいネコ、或いは幸福な王子」12/26~28あさくさ劇亭にて。来てね! …劇団W.I.T.のメルマガです。基本、斜め上なブラックジョーク満載の文面なので、真に受けて炎上させないでね。
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ウチの地域の小中学校は、
今週から授業が始まってます。
こんにちは、しなやかしなちゃんです。
夏休みはとっくに終わってます。

宿題がどうしても終わらなかった児童の気分で、
泣きながら(ウソだよ)メルマガ書いてます(´Д`)

♪忘るる マゾ泣き ゆく年月~

…というわけで、
今月もよろしくお願いします!

********
□1
次回公演
「浅草キャンプ」
への道

12月の浅草キャンプへの遥かな道のり。
こんな暑い時期に、
冬のキャンプなんてイメージできるのか???

------

前号よりつづく。
http://wanganwit.or-hell.com/Entry/227/


○スタンツ芸の練度を上げるには

うぃっとには、俳優はいない。
演技の基礎をどこかでわざわざ学んだわけではない。
高校の演劇部にはいたけどね。

俳優ってのは、そういうのをちゃんと学んで、
ある水準以上の技術を持ち、力を出せる者だと思ってる。
野菜で言えば、市場に出せるもの。
市場が要求する規格を満たせるもの。

かと言って、素人ってわけでもない。
うぃっとにいるのは、役者ばかり。
役者ってのは、舞台に生えてる草みたいなもん。
だがどこに立っても、そこが舞台だ。
路地裏で野垂れ死のうと、主役を貫ける。

もちろん、「俳優であり、役者でもある」人もいる。
だがうぃっとには、俳優はいない。


演技でも、歌でも踊りでもトークでも、
訓練を積めば上手くなる。
少なくとも規格に合う水準にはなれる。
美貌やスタイルも、ある程度までは。

俳優ならほぼ満遍なく合格点には行ってるし、
芸人とかタレントとかは、1つないしいくつかの科目で傑出してる。

ならば舞台を観るお客さんは、それらの高い技術を観に来てるのか?

そういう人も中にはいるだろう。
だが大概は、
「面白いから」(あるいはそれを求めて)
観に来てるんじゃなかろうか。

ウチとしてはダイレクトにそこと、
プラス「よそではやってない科目」の腕で見せるところだ。


「ドラマでも、コントでもない」
うぃっとは、小学生のお楽しみ会のような
とりとめのないシーンが野球並みに延々と続く。

それらの練度を、どうやって上げていくのか。

~生々しい生の体験を積むこと。
そして、経験と想像力。~

そもそも何を磨くのか?

~その時代・年代、地域・階層、
そのクラス特有の空気感。~

「ちびまる子ちゃん」の作者が亡くなった。
ボスとは同世代だ。

同じ時代に子どもだったから、
そして同じ日本の、太平洋側の、あまり遠くない地域の話だから、
あの空気感はすんなり入る。
抜群に面白いかと言ったらそうでもない。
好きとか嫌いとか以前の話だ。
近い時代でも、「じゃりン子チエ」は5分見て「つまんない」と消した。
文化が違いすぎた。

うぃっとはその時代時代、いる場所いる場所で、
自身とその周りの日常、生活感、
その匂い、その空気を、
練り込みに練り込んで、芝居を作り続けてきた。
旅行先、新たな趣味、マイブームが、
その年の舞台を彩るのは、極めて自然なことだ。

少ない人数で、
稽古の9割が雑談で、
構成・演出・出演がオールインワンで連動してる。
だからやれたし、そうやるしかなかった。

こういうやり方って諸刃の剣で、
すごく独自で濃いものは作れるけど、
限られた内輪ネタにもなりかねない。

それをより普遍的に広げていくには、どうしたらいいか。
やってる者自身の思考や生活の
幅を広げ、引き出しを増やし、奥行きを持つこと。

人生、楽しまなくちゃね。


…というわけで、
次回公演はキャンプです!

火も使わない、泊まらないけど、
スタンツがいっぱい、
ライフスキルもいっぱい、
歌やダンスもあったらいいな。
↓ ↓ ↓
------

劇団W.I.T.
「浅草キャンプ」
2018年12月21日(金)~24日(月)
※仕込みは12/20木
於:あさくさ劇亭

公演まであと3ヶ月半。
スタッフ・出演者募集中!

浅草キャンプ第1回説明会
9/9日 18:30~
江東区文化センター
第二和室にて。

********

□2
劇団W.I.T.第54回公演
「ニコ先生と説教の森」より
今週の説教

公演のシーンから一話ずつお届けします。

10)恐岩の説教

悪い奴には悪い奴の言い分がある。
都の果ての農場に、恐岩節が冴え渡る!

--------

いらっしゃい。
毎度。
いらっしゃい。
毎度。

恐岩農場で育てられた牛はね、
酷使に耐えて、
搾りに搾った
素晴らしい乳を出すんですよ。

私のことを、
ただの悪徳商人、
せこい詐欺師と
思ってる人もいるかもしれないが、
恐岩農場はね、
最先端のバイオテクノロジーを駆使して
運営されているんですよ。

今の日本の中で、
最も必要とされていないおじいさんを、
土に埋めて立派な牛に育てて、
乳を搾ったり牛肉にする。
世の中のニーズに合った
社会貢献を果たしています。

おじいさんを牛にするだけではありません。
家庭や学校や地域や企業の要請に応じて、
不要となった引きこもりや、
使えなくなった人材等を改造して、
役に立つ動物や機械やアスリートにして
社会へ送り出しています。

あ、クレームとかは専用の担当者がいるので、
そちらの方へ電話でお願いします。

--------

○今の日本の中で、最も必要とされていない

前回大活躍だった爺さんだが、
何でも利益に換算する立場から見れば、
そういうことのようだ。

爺さんはうるさいし、手がかかるし、
婆さんほど日常生活や世間を渡る力もない。
力があればあったで余計なことにそれを使う。

そんな足手まといは、どうしてくれる?
そうだ、牛にしてしまえ。

てか、恐岩もそろそろ爺さんな歳じゃないの?
恐岩にかぎらず、
「自分は例外」は、非道な経営者・政治家の常。


○酷使に耐えて、搾りに搾った素晴らしい乳

恐岩牛乳のパッケージに書かれている。
そんなブラックな信仰、今時誰もしねえよ!
と思われるだろうが、

「練習中に水飲むな」
「殴ってしつける」…
一時代前まで当たり前に通ってたことだ。
陰で共感してる奴はまだまだいる。

虐待・搾取する側に都合のいい理屈だが、
一番不幸なのは、殴られる側が洗脳されて信じてしまってること。
そしてその体制を助長し、擁護し、次世代へ継承までしてくれる。

だからブラックな企業や組織はなくならない。
潰れても他でまたやる。
闇は深い。


○バイオテクノロジーでおじいさんを牛にする

芝居ですから、荒唐無稽な話になってるが、
世の中見渡して、ない話じゃない。

病院で薬漬けにされたり、
貧困ビジネスに囲い込まれて吸い尽くされたり。

年寄りだけじゃない。
使い捨ての人材。
果てなきサービスを要求される人格労働。
あっちでもこっちでも競い合って、
ニコニコ笑いながら、
おとなしく従順な生贄に改造される。

自ら首を差し出すなよ!
恐るべき奴隷国家日本。

○世の中のニーズに合った社会貢献


・愛されるキャラクター(動物)
・ミスなく正確に文句言わず働く労働力(機械)
・傑出した能力だけ肥大し、競わされ、最後は棄てられるアスリート。

いろんなタイプを揃えてます(´Д`)


○これはお芝居だから、

実際にはこんなわかりやすい悪人はなかなかいない。

まあ現実は、
わかりやすい悪人でも成敗されずのさばり続ける
変な世の中でもあるが。

その恐岩を倒すのは、より強い悪であるヤギのお母さんだ。
恐岩とて、搾取の構造の歯車でしかない。

体を張って悪を語る。
恐岩の一字一句黒い説教は、
疲れた体に染み入るのであった。

(つづく)

************

学校の畑でスイカがゴロゴロできてる。


スイカって触ると熱いんだぜ。
熱いのが、ズッシリ詰まってる。
そんなのが20個以上とか、すごい!
俺って天才!
その才能を芝居に生かせんもんかねえ、君(´Д`)

ではまた来襲。

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